JRタワーの旭屋書店をぶらついていると、旅行書コーナーに平積みされた本の中に、
なにやら怪しげな装丁の本が混ざっていた。
タイトルは「ぬかびら見聞録」である。
「キャンプ場見聞録」のサイトを公開している私としては、とても親近感を感じて思わず手にとってしまったのだが、
それ以上にこの本は平積みコーナーの中で一際異彩を放っていたのである。
煌びやかな写真が表紙カバーを彩る他の書籍に囲まれ、カバーもかけられずくすんだ印刷面が剥き出しで、
おまけに表紙には下拙なイラストがでかでかと書かれている。
良識のある社会人ならば人前で手にするのが躊躇われるような代物である。
本来ならば、本屋の中でも一番隅っこの棚に、
誰にも見向きもされない同人誌のような雑誌に混ざって1冊だけポツンと置かれているようなものであろう。
このような本が札幌市のど真ん中、JRタワーステラプレイスの旭屋書店、入り口直ぐ横の平積みコーナーに置かれていたのだ。
肝心のその内容であるが、これがなかなか面白そうだ。
元々、2年前の糠平キャンプ以来、この周辺のフィールドにとても魅せられていたので、
十勝三股とか旧士幌線跡のアーチ橋群の地図入り解説など、一般の雑誌には載っていないような詳しい情報が嬉しかった。
ところで値段はいくらするのだろう?と本を裏返してみると、「ワンコイン500えん」とこれまた拙稚なイラストと共に大きく表示されていた。
立派な装丁で1500円くらいで売られていて開いてみたら行間がやたらに広くて何も中身が無くこれで良く出版できるものだと感心してしまう本をたまに見かけることがあるが、
こちらは中身充実で値段も安くとてもリーズナブルな1冊である。
躊躇わすに購入して家に帰ってから開いてみると、普通は購入時に店のほうで抜き取る「スリップ」
と言う名の二つ折りの短冊がそのまま中に残っていた。
これがまた、印刷もかすれて見るからに手作りといった風で面白かったのだけれど、その裏側を見てビックリしてしまった。
そこには何かの大きな文字がが印刷されていたのだ。
どうやら広告のチラシを再利用して、このスリップを作ったようである。
敢えて手作りっぽい作りに仕上げているのだろうけれど、ここまで徹底されると完全に脱帽である。
もっとも、ひたすら経費を切り詰めた結果がこうなっただけの話しかもしれないが、とても好感をもてるのは確かである。
ところでこの「ぬかびら見聞録」は2号と言うことになっている。
糠平のほぼ全てが紹介し尽くされているような内容なのに、創刊号には一体何が書かれていたのだろう?と興味を感じてしまう。
糠平好きの方、これから糠平に行ってみようと考えている方には確実にお勧めできる1冊である。
ただ、置いてある本屋は少なそうである。
私が買った旭屋書店も、何時までのあの場所に平積みされているとは保証できないし、もしかしたら既に撤去されているかもしれない。
楽天ブックスやAMAZONでも扱っていない。
北海道ユースホステル協会で通信販売をしているようなので、
どうしても手に入れたいという奇特な方がいれば、そちらから購入できる。
ヒデさんお久振りです。
外遊び出来ずに暇を持て余しております。
さて上記の雑誌、たまたま先日ネットで見つました。
ネット上でホームページも公開していたようですが、確か年間購読1万程の有料サイトになったようです。
アルミ缶さん、こんにちは。
1年の中で今時期が一番、活動が鈍くなる頃ですよね。
少し外に出てリフレッシュしなくてはと切実に感じます。
関連するホームページと言えば糠平ユースホステルのサイトくらいだと思うのですが、年間1万円の有料サイトとは何かの勘違いでは?
ヒデさん、こんにちは。
「なまら蝦夷」を思わせるような本ですね。
参照→http://www2u.biglobe.ne.jp/~hobo-hp/namara.htm
よく書店にあるガイドブックに載っていないような内容も詳しく書いてあるようで是非購入してみようかと思います。
しかし・・・むか~し話も詳しく書かれているのでしょうか?
創刊号は活字ではなく手書きの字で書かれていたような気がします。
そうでした。
↓と勘違いしてしまいました。(汗)
http://maglog.jp/nukablog-r/index.php?module=PB
> アサさん
「なまら蝦夷」ほとんど同じ雰囲気ですね。
「ぬかびら見聞録」執筆者の方も、そちらに記事を書いているようなので、同じ系列って感じですね。
普通の旅行ガイドには飽きがきているので、こんなローカルな情報誌が沢山できると嬉しいです。
ちなみに「ぬかびら見聞録」の創刊号と2号の違いは、2号が改訂版と言った感じみたいです。
> アルミ缶さん
同じ糠平情報なんですね。
でも、本当に年間1万円の有料サイトとはたまげました。(^_^;
そのスリップは、バーコード及びISBNコードが付いていない商品の売れ行きを管理する為に、店側で作成した自社コードを印刷したスリップなんですよー。
ご来店、そしてお買い求めいただきまして
まことに有難うございます***
アサヒヤンさん、はじめまして。
スリップのこと教えていただき、ありがとうございます。
北海道いい旅研究室に登場されている方に旭屋書店勤務の方がいらっしゃいましたが、もしかして・・・・。
時々仕事帰りに寄らせてもらってます。(^_^)