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北海道の諸道(司馬遼太郎)

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道南のキャンプ旅行で松前や江差に立ち寄り、この地方の歴史に改めて興味を持った。
何か関連するものがないかなと、北海道に関連する本のコーナーなどを見ながら本屋の中をぶらついていた時に、 偶然手に取ったのが文庫コーナーに並んでいた「北海道の諸道」(司馬遼太郎著)である。
本を開いてみると、私の探していた松前などの歴史に関わる記述も載っているようなので、直ぐに購入。
これは司馬遼太郎の「街道をゆく」シリーズ全43冊の中の1冊であるが、このシリーズは当然読んだことが無かった。
ただ司馬遼太郎の歴史小説については学生時代に好んで読んでいたような気がする。

知らない街を訪ねる時、あらかじめその歴史などを知っていれば、現地の風景や建物などにより興味を持つことができるだろう。
特に松前など、歴史の古い街ではなおさらである。
この本はそんな目的で読むのにちょうど良い内容であるが、私にとってはそれ以外でもとても参考になる本だった。

ホームページに載せているキャンプ日記、最近はその文章がやたらに長いとかみさんからも言われている。
キャンプ日記と言いながら、その内容は殆んどキャンプとは関係無いようなもので、特に前回のような道南キャンプの時では、 殆んど紀行文のような感じになってしまう。
キャンプそのものの内容は、焚き火をして、ビールやワインを飲んで、寝て、朝起きて焚き火をして、コーヒーを飲んでと、 毎回殆んど変わりが無いものだから、日記のネタにもならないのである。

日記が紀行文的な内容になってくると、自分が見たもの感じたことを上手く文章で表現しなければならない。
ところが私の場合、ボキャブラリーが貧困で文才も無いものだから、ここで何時も躓いてしまうのである。
「どうやって表現したら良いんだろう?」
文章も長いけれど、何時もそうやって悩んでいるものだから、それを書くのにかかる時間も段々と長くなってきている。
それだから、たまにこのように優れた文を読むと、とても嬉しく感じるのである
決して真似できるようなものではないけれど、それでも参考になると思えてしまうのだ。

たとえば夷王山キャンプの日記を書いていて、松前から上ノ国へ向かう道路の様子をどうやって表現しようかと苦労した。
ちょうどこの本の中でも、場所は函館から松前への道路についての記述だったが、それを表現している箇所があった。

私が書いたのが
「松前半島の山並みが海に没する海岸線を走るワインディングロード」

司馬遼太郎は
「半島そのものが大山塊で、山が海へ落ちる間際を切り取ったのがこの道路」
と書いている。
私がこんな表現を思いつくのは絶対に無理だけれど、伝えようとした内容はきっと同じものだと思うので、それがちょっと嬉しかった。

まだ半分までしか読んでいないけれど、これを読み終えてからもう一度、松前や江差の街をゆっくりと歩いてみたいものである。

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コメント(5)

ヒデさん、こんにちわ。

私は、ヒデさんの文章が好きなんですが・・。(^^ゞ
奥様の『長い・・』は忘れて頂いて(笑)、紀行文大歓迎です!
まるで自分がキャンプに行ったような気分にさせて頂いてるのでいつも楽しみなんです。
これからも長〜〜いの、よろしくお願いしますね。(^_^)

へぇー、司馬遼太郎先生の歴史小説(特に戦国時代物)が好きなんですが、そんな本もあったんですね…。今度、買って読んでみます。ここんとこ専門書ばっかりで、頭がウニになりつつあるし(^^;。

ヒデさん、こんにちは。

良書の紹介有り難うございました。是非読んでみますね。
私の愛読書・・・ヒデさん既に読まれてるかも知れませんが今年亡くなられた吉村昭氏の「赤い人」と「破獄」。氏の著書には北海道を舞台にしたものが多いですけどこの2冊は何回読んでも考え深くとても身に染み入ります。入念に調査をされてからのノンフィクションなので歴史的事実の恐ろしさにも触れられますし北海道史を知る上で避けてはならない部分なんだなとも思えます。読んでから月形刑務所の博物館や網走監獄へ行くと思わず全ての資料にじっくり見入ってしまいます(^^;

> 5級さん
ありがとうございます!
そんな風に言っていただくと、調子に乗りすぎてますます長い文書になってしまいそうですが。(^_^;

> okiさん
「街道をゆく」シリーズでは、北海道を取り上げたもので他に「オホーツク街道」というのもあります。
学生時代に読んだはずの内容も殆ど忘れてしまったので、また司馬遼太郎の歴史小説でも読み始めようかな。

> 直人さん
吉村昭は読んだことがありません。
と言うか名前も初耳だったりして。(^_^;
考えてみたら、これまで北海道の歴史を知らなさすぎたのかもしれません。
もっと色々なことを知れば、違う北海道の風景が見えてきそうな気がしますね。

直人さんのコメントにあった吉村昭氏の「赤い人」ですが、この本の中でも紹介されていました。
「読んだ後に数日ぼう然とした。」と書いてあったので、重たい内容みたいですね。
私も覚悟して読んでみます。

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