一人の若者が日本中の晒し者にされている。
テレビのニュースを見ながら、僕が「かわいそうに」とつぶやくと、かみさんが「こんな事をしたのだからしょうがないんじゃない?」と言う。
そうだろうか?
彼の行ったあまりにも稚拙な行為の代償として、彼の将来が抹殺されるような今の状況は、果たして妥当と言えるのだろうか?
一個人が行った入学試験でのカンニング。
それがたまたまネットを利用したものだったので、マスコミが飛びつくのに格好な素材となった事は確かではあるが。
この事件は、僕が常日頃から感じている日本総いじめ社会の一断面に思えてしょうがない。
日本総いじめ社会とは、他人を批判・攻撃することだけで自分達のアイデンティティを保とうとする構図が、学校の中だけではなく、マスコミを含めた社会全体に広まっている状態を指すものである。
ところで、僕が今回書きたかったのは、このいじめ社会のことではない。
予備校生の彼は、多分「ネットで質問しても匿名なので誰にも分からない」と思い込んでいたのではないか。
最近、インターネットの掲示板に「小学生を殺します」とか書き込んで、直ぐに警察に逮捕されるような奴が後を絶たない。
これは即ち、「ネットは匿名だから」と思い込んでいる人間が相変わらず多い事を示しているのだと思う。
以前に、僕のホームページの掲示板などが嫌がらせを受けていた頃、書き込みをしてきた相手のIPアドレスを調べたら、それが札幌近郊の某大学だったり某一般企業だったりして呆れた事がある。
そんな場所から、名前が分からなければ大丈夫とでも思って、あほらしい内容の書き込みをしてくるのである。
その大学や会社のシステム管理者に連絡すれば、書き込みをした人間を特定する事も可能だろうが、そこまでやっている暇も無いので、大学や会社単位でアクセス制限をする程度にしておいた。
勿論、普通のプロバイダ経由ならばどうしようもないが、もしも警察権力がその気になれば、これも相手を特定するための障壁にはならないのだろう。
匿名性で言えば、僕は未だに持っていないけれど、携帯電話なんて随分とそれが低そうである。
ご丁寧に自分のいる場所まで相手に知らせてやれるし、八百長相撲じゃないけれど、過去のメールの内容まで明らかにされてしまう始末である。
その点、アナログ電話は匿名性が高いのかもしれない。
テレビドラマでも、誘拐犯からの電話は、警察が手ぐすね引いて待ち受けていたとしても、寸前のところで逆探知されずに済んでしまうのである。
悪知恵の働く奴等は、色々な手段を使って相変わらずネットの匿名性を利用し続けているが、一般人はそろそろ、ネットは決して匿名ではないという事を知った方が良いのじゃないだろうか。
皆がその事を知るようになれば、もう少しネットの世界も節度あるものに変わってきそうな気がするのだが。
それにしても、何も考えていなかった山形県の予備校生の場合、携帯電話を買ってあげたお母さんの気持ちを考えれば、あまり酷い扱いにならずに済ませてあげたいものである。
ヒデさん、こんにちは。
私もヒデさんと同じように感じますね。
ところでヒデさん、携帯電話をお持ちで無いと仰いました!
驚きです。
同僚でここ9年間会社から携帯電話を持てと言われ続けている者がおります。
彼は何故に執拗に会社から言われ続けているかと言いますと
彼の部署は営業なんです!!
今時の営業マンが携帯を持っていないと、さすがに周りが困ります。
会社は持て持てと言いながら経費では絶対買ってくれようとはしません。
営業ぐらい会社で携帯持たせりゃいいのにと思ってますが・・・
彼は9年間拒否し続けています!
ぽんた(匿名)さん、こんにちは。
私は別に拒否している訳では無いんですが、何故か持って無くて。(^_^;
キャンプの時とかはかみさんの携帯があれば不自由しませんし。
でも、最近の多機能携帯を見るとちょっと欲しくなってきたました。