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雑草と野草

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姫踊子草(ヒメオドリコソウ)、可愛らしい名前が付けられているけれど、我が家の庭では難防除雑草の一つとして登録されている。
簡単に抜き取れても、生育旺盛なので、ちょっと油断をしていると直ぐに庭の方々で蔓延ってしまう。
本州を中心に分布しているらしいが、最近は札幌周辺にも急速に分布域が拡大してきているような気がする。
そして、写真のような群落があちらこちらで見られるようになってきた。
雑草と呼ぶには申し訳ないような美しさである。

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そもそも、雑草とそうでない物の区分は、何が基準となるのだろう。
ヒメオドリコソウをネットで検索しても、山野草関連のサイトに載っていたり、畑地雑草として区分されていたりと、まちまちである。
まあ、時と場所を間違えて生えてきたような植物が、雑草として目の敵にされるのだろうから、深く追求するような話でもない。
ただ、その花が美しいか、美しくないかで区分されるものでは無いことだけは確かである。
ヒメオドリコソウが群落を作って花を咲かした姿には、誰でも気を惹かれることだろう。

一方、名前が似ているオドリコソウは間違い無く野の花として分類されるけれど、集まって咲いたとしてもヒメオドリコソウのような集団美は形成されない。
それでも、草陰でひっそりと花を付ける清楚な姿が好まれそうだ。
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ヒメオドリコソウがポツンと花を咲かせる姿は、全然美しくは無く、清楚でも無い。
それならば、庭の中でどんどん増やして、ムスカリのような集団美として楽しめば良さそうだが、そんなことをするのは余程の変わり者だろう。
ちなみに、ムスカリも我が家の庭ではあちこちから勝手に芽を出してくるので、準雑草扱いとなっている。
ムスカリが変な場所から芽を出してきても、何となく可哀想で抜くのが躊躇われるのに対し、ヒメオドリコソウは有無を言わせずに引っこ抜いてしまう。
やっぱり、雑草かどうかは、その人の好みに大きく左右されることになるのだろう。

もう一つ例を挙げればオオハンゴンソウがある。
オオハンゴンソウは特定外来生物に指定され、栽培なども禁止されているので、公的機関お墨付きの雑草とも言える。
しかし、北海道で郊外の道を走ると、いたるところでオオハンゴンソが花を咲かせる風景に出合うことが出来る。
テレビドラマ「北の国から」の中で、この花が使われたこともあった。広い青空を背景にしてオオハンゴンソウが黄色い花を咲かせる風景が、私は結構好きだったりするので、雑草と呼ばれるのは忍びない。

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好みの他にも、雑草の条件としては、やっぱりその繁殖力の強さが挙げられる。
私の大好きなエゾエンゴサクは、幌加内の方に行くと、まるで雑草のように道ばたで花を咲かせているが、我が家の庭の1株のエゾエンゴサクは、何年経っても増えてくれそうな気配が無い。
それに比べて、知らない間にあちらこちらで芽を出しているヒメオドリコソウの、何と憎たらしいことか。
本来ならば園芸植物であるはずの、ヒメツルニチニチソウ、リシマキア、ミソハギなども、その旺盛な繁殖力のために我が家の庭の雑草である。

取り留めも無く雑草のことを書いてきたけれど、私は未だにヒメオドリコソウをどう扱えば良いのか分からないでいる。
雑草であることに間違いは無いのだけれど、その群落の美しさは園芸植物のそれにも劣らないし、森の林床を彩るスプリングエフェメラルの華やかさにも匹敵する。
毎朝の通勤途中、牧草畑の中で着々と勢力を広げつつあるヒメオドリコソウの花を楽しんでいたら、除草剤を撒かれたのか、急に枯れてしまったその姿に雑草の儚さを感じたものである。

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コメント(2)

天麩羅にでも出来れば良いんですけどね・・・

kudopapaこんにちは。

そう言えば、食べられる雑草ってないですね。(^_^;

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