ボクは廃屋や廃墟が大好きです。
色褪せた木材、青草に埋まるコンクリート基礎、窓枠を押し破りながら成長する樹木。
その中に微かに残る人間の営みの記憶。
それを感じた時、えも言われぬ感動に包まれるのです。
ただ、それが自分の住んでいた家となると、気持ちは複雑です。
先日、実家に帰った時、牛舎の屋根のトタンが剥がれ始めていたのには、ガッカリしました。
屋根さえあれば建物はそう簡単には潰れませんが、こうなってしまうと廃屋化は一気に進むのです。
母屋の方は、数年前に屋根のトタンが剥がれて、その後、ご覧のような状態に。
数年後には屋根が落ちるかもしれません。
そんな廃屋化が進む建物達を、サイロに住み着いている鳩が見守り続けているのです。
母親が業者を頼んで壊すと言うのを、「待ってくれ」と止めています。
壊してしまえば何も残りません。
この後、どんなに朽ち果てようとも、そこには私の子供の頃の記憶が残っているはずす。
これからも、この鳩と一緒に見守って行くことにします。
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