14日の北海道新聞朝刊に、徳島県吉野川でのカヌー死亡事故の記事が載っていた。
夫婦とその父親の3人でカナディアンカヌーに乗って吉野川を下っている時にそのカヌーが転覆し、
真ん中に乗っていた奥さんが水死したという事故である。
その奥さんだが、ライフジャケットも付けずに、カヌーの中央にロープで固定した浮き輪に体を通して乗っていたとのことだ。
そのために、ライフジャケットを付けていた夫とその父親は無事だったけれど、奥さんはカヌーと一緒に流され、
破れた浮き輪を着けた状態のまま水中から発見されたのである。
参考URL
http://www.sanyo.oni.co.jp/newsk/2007/08/13/20070813010005641.html
このようにカヌーに乗るなんて、無謀というレベルではなくてほとんど自殺行為、
もしかしたら保険金を狙った計画的な殺人じゃないのかと疑ってしまうほど、確実に死ねる方法である。
新聞記事によると、この事故の起きた付近は吉野川でも有数の急流域だとか。
吉野川の急流と言えば泣く子も黙る大歩危、小歩危が最初に頭に浮かんできた。
そこをロープで固定した浮き輪に体を通して下るなんて一体・・・。
でも、住所から調べてみたら、その場所は大歩危小歩危よりもまだ下流の方だった。新聞記事では急流と書かれているけれど、
この辺はカヌーのことを知らない記者が主観で書いていそうなのであまり当てにはならない。
もしかしたら初心者でも下れそうな区間だったのかもしれない。
それならば全くの素人がこんな格好で下ってしまったのもうなずける。
でもそれがこの事故の一番重要な部分だと思う。
ある程度のカヌー経験者がこんな事故を起こしてしまったのならば、それは自業自得として片付けることもできる。
湖でちょこっとカヌーに乗った経験があるくらいで、危険回避等の知識が何も無いまま、
自分でもできそうだと軽い気持ちで川下りにチャレンジしてしまうような初心者。
今回の事故もそんな部分で発生してしまったのだろう。
それをどうやって防ぐかが問題である。
キャンプ場見聞録やこのブログの中でも川下りの記事を沢山載せている。
少しはカヌーの危険性についても書いているつもりだけれど、その内容の大部分は楽しかったことばかりである。
普段から見てくれている人はそんなことは無いだろうけれど、「ファミリー 川下り」とかで検索してたまたま私のサイトを訪れたような人は、
その楽しかった内容の部分しか見てくれないと思われる。
札幌の近くの千歳川は、川下り初心者も沢山訪れる人気フィールドである。私は何度もそこを下っているので、最近のブログの中では
「のんびりと楽しく下りました」ってことしか書いていない。
でも初めて千歳川を下った時は緊張で喉もカラカラ、そして倒木に張り付いて何もできないままその下に引きずり込まれてしまったこともある。
先々週、カヌークラブガンネルズのメンバーと一緒に下ったとき、
途中の倒木に張り付いたまま放置されているインフレータブルカヤックを見つけた。
そのまま放置していたら危険だからと、ガンネルズの人達がそのカヤックを苦労して回収したのだけれど、
つい先日カヌークラブノームの人達がそこを下ったとき、
今度はカナディアンカヌーがその同じ場所で張り付いているところに遭遇したそうである。
1時間ほどかけて何とか引き剥がしたけれど、結局そのカナディアンは頑丈な船体が裂けてしまったとのことだ。
一見穏やかに見える千歳川でも、このようにちょっと間違えればいつでも死亡事故が起きるような危険性が潜んでいるのである。
もしもこれを読んでいる貴方が新たに川下りにチャレンジしようと考えているのならば、単独行動は絶対に避けた方が良いです。
そんな時は、道内にはカヌークラブが沢山あるので、そこに入るのが一番の良い方法です。
そうしたら、安全に、楽しく、そしてスリリングな川下りを思う存分楽しむことができると思いますよ。
私の入っているウィルダネスカヌークラブでも、新規入会大歓迎しています。
特に 「若い子募集中」 です。(笑)
先日は色々有難うございました。
とりあえず・・・・・・・
カヌークラブ・ガンネルズは「若い子大募集中」です!
kudopapaさん、こんにちは。
こちらこそありがとうございました。
ラーメンもとっても美味しかったです。
これからはカヌークラブ同士で若い子の奪い合いですね。
とりあえずウィルダネスカヌークラブでは30代までは若い子として扱ってます。(笑)
お久しぶりです。
真摯に受け止めなければいけないことですね。
今年の夏は、北海道には行けそうにないですが、近場の湖で漕ぐつもりです。
この記事を読んで、正に私はこの「ちょこっとカヌーに乗った経験があるくらい」に該当すると思います。
ちょっと慣れてきたときが、一番危ない時、を肝に銘じ、何年たっても過信せず、自然に対峙すべきだと教えられました。
何事も自己責任であり、自分を律することが大切ですね。
まるちゃん、こんにちは。
偉そうなことを書いてますが、自分だってしばらくは単独で川下りをしていました。
ベテランの人でも沈することはありますし、たまたまそこに流木のストレーナーがあったりしたら知識の有る無しに関わらず、誰でもが事故に遭う可能性はあると思います。
まあ、それがカヌーという遊びですから、油断することなく、これからも安全に楽しくスリリングに川下りを楽しみたいですね。(^_^)
昨日、金山湖で練習をしていたときに、コールマンの15ftカナディアンのファミリーがいました。
大人の男性が前後をライフジャケットなしで漕ぎ、中に子どもを四人!乗せていました。
子どもはライジャケを着用していましたが・・・。
カヌーの両サイドは10センチほどしか水面に出ておらず、どう見ても過積載状態。
さらに水上バイクが30メートルほどの所によってきて波を立てていました。
おせっかいでも一言注意しようと寄っていったのですが、スターンのお兄さんの腕に入れ墨が・・・。
根性なしの私は近くを漕いで非常事態に備えるだけにしました。入れ墨のニーちゃんは「こいつ何で寄ってきやがんだ?」という目つきで見ていました。
まあ、事故を経験しなきゃ判らないのだろうけれど、取り返しのない事故をしてから判っても手遅れだし・・・。
出来る範囲で啓蒙を続けていくしかないですね。
ヤマダさん、こんにちは。
まあ、水の事故って大体がそんな人達が起こしちゃうものですよね。
さすがにそこまで相手してられないって気もしますが、まじめに川下りをやってみたいと考えている人には、安全に楽しんでもらいたいですね。