今更緊急事態宣言

210827-1
8月9日の記事で「一週間後には感染者も減少に転じると思われる」と書いたが、見事に外してしまった。
デルタ株の感染力はやっぱり侮れないようだ。
もう少し推移を見てから書けば良かったのだろうが、それでは意味がない。
感染の急激な増加で国民全体があたふたしているような時に、少しでも早く「そうじゃない」と言いたかったのである。
結果を見てからそれを言うのは、私にしたら後出しジャンケンと同じようなものなのだ。

そして今の状況だが、東京ではようやくピークを過ぎたようだ。
北海道でもその兆しは見えてきている。

そもそも、最初の私の予想が外れたのは、オリンピック後の人の動きまで考えていなかったからだと思っている。
皆が家でオリンピックに夢中になっていたおかげで、実行再生産数も急に下がってきていたのが、オリンピックが終わった途端に人が動き出して、低下の割合も低くなってしまったのだろう。

それにしても、この段階での緊急事態宣言の拡大。
感染のピークが過ぎようとしている時に緊急事態宣言を出すのは、これまでと全く同じパターンである。
緊急事態宣言が如何にも効果があるように見せるための政府の策略じゃないかと考えてしまう。

そして一度出された緊急事態宣言は、感染者が減ってきても解除しようとしない。
これまでも「今解除すると再び感染が増加する」との理由で宣言の期間をひたすら延ばし続けるのだ。
今回も多分、ワクチン接種がが行き渡るまで解除できないとか言って、最終的に解除されるのは10月末か11月に入るんじゃないだろうか。

緊急事態宣言が何の役にも立たないことは、東京を見ていれば分かるはずだ。
宣言とは関係なく感染は拡大し、宣言とは関係なく感染は収束していくのだ。

もしも、このまま感染者数が減っていったとしたら、専門家の人達はそれをどう評価するのだろう。
人流を5割減らさなければならないと言っていたのに、減っているのはせいぜい3割程度。
ワクチン接種が広がらない限り、今の状況は変わらないと言っていたけれど、東京ではそんなにワクチン接種が進んだのだろうか。
また、「皆が自粛に協力してくれたおかげだ」の一言で片付けてしまうのか。

感染者が減り始める理由は私も良くわからないが、多分集団免疫ができたからじゃないかって気がしている。
もしそうだとしたら、以前やったように無作為で抗体検査をやれば分かると思うのだけれど、何処かで調べているのだろうか。

政府や専門家はワクチン接種で集団免疫を獲得しようとしているみたいだが、それが不可能なことは、イスラエルの例を見ればハッキリとしている。

210827-4

国民の78%が2回のワクチン接種を済ませているのに、このグラフの様な状況なのである。
マスコミ総動員でワクチンの有効性をアピールしているが、少なくともワクチンは集団免疫を獲得する手段にはならないだろう。

ちなみに次のグラフはデルタ株の大元であるインドの状況である。

210827-2

インドで国民の多数にワクチン接種が行われたとは思われないので、これは完全に感染拡大で集団免疫が獲得された例になるだろう。
ただし、感染者数も死者数も半端ではない。
日本とは衛生状態や医療設備、生活習慣も全く違うので、比較にはならないけれど、もしかしたら日本も今くらいの感染者や死者数で、集団免疫を獲得しているのかもしれない。

ついでに、私が何時も気にしているスウェーデンの感染者数のグラフも載せておく。

210827-3

世界で唯一ロックダウン等の強制的手段を使わずにコロナ対応している国である。
ロックダウンしている国と比較しても違いはそんなに見られない。
国王が政策の失敗と認めたとか、死者が増えて政策を変更したとか、批判的に伝えられているけれど、その実態は日本よりも緩やかな規制らしい。
最近になって感染者数が増えているのはデルタ株の影響と思われるが、これがどれだけ増えてくるのか、もう少し注目していたい。

外国の例を少し載せてはみたけれど、日本は日本である。
コロナに対する最初の恐怖は外国の悲惨な例をマスコミが散々報道したことにより、植え付けられたものである。
何もしなければ、2週間後にはニューヨークと同じになるとか言って脅していたコメンテーターもいたような気がする。

外国の状況がそんなに気になるのなら、ロックダウンが感染拡大を止めるのに何の役にも立っていなことを何故理解しようとしないのだろう?
世界で唯一、コロナを抑え込むのに成功しているのは中国だけ。
そんなにコロナが怖いのなら、中国のマネをすれば良いだろう!

長々と書いてしまいました。
私自身、緊急事態宣言が出されても困ることは何もありません。
でも、それで苦しんでいる人達が沢山いること、子供たちから貴重な時間が奪われていることなどを思うと、どうしても黙っていられなくなります。
しかし、私のできることと言えば、自分のブログで愚痴をこぼすことくらいです。
私の考えに反対される方は沢山いらっしゃるでしょうが、私の愚痴としてお受け止めください。