以前から下ってみたくて、昔1人でスタートとゴールの下見をしたことがあるくらいの徳志別川。
それをあの転覆隊に先に下られてしまって、おまけに「過去に下った中で一番の川だった」なんて評価までされてしまうと、これはもう下らないわけにはいきません。
そんな訳で、道北の雄と言われる徳志別川を下るべく、三連休に合わせて道北遠征に出かけたのでした。
宿泊地は枝幸町のはまなす交流広場キャンプ場。
風が強く、夕方からはそれに雨も加わり暴風雨状態に。
私のキャンプ体験の中でも、これまでで一番酷い状況だったかも。(笑)
この雨のおかげで徳志別川の水位は一晩で10センチも増えました。
徳志別川は、スタート地点の豊沃橋から先は隣接する道路がなくなって完全に山の中を流れる川となり、途中でエスケープもできません。
こんな川は道内でも他に思い当たりません。
「北海道ののんびり下れる川の本」によると、途中に「アネコの淵」と呼ばれる難所があるらしい。
ツアーのメンバーは、私たち夫婦を除いてホワイトウォーター志向の人ばかりなので、「アネコの淵は、まだか、まだか」とそればっかり。
写真のような苔生した岩場が目立ってくると、核心部「アネコの淵」は間近。
そんな時、男N島先輩が、危うく体一つでアネコの淵に吸い込まれるところでした。
まあ、男N島先輩は瀬を下るのに舟なんか必要ないですからね。(笑)
ここがアネコの淵の核心部。
真っ白になっている所に、実は大きな岩が隠れています。
私たちも、避けきれずにカヌーの横腹をぶつけてしまいました。
この場所を除けば、大型カナディアンでもしっかりと操船できれば、何とか下れる川だと思います。
川の水は、湿原を流れる川の様に茶色っぽい色をしています。
それと、他のメンバーは「サケのほっちゃれの臭いだ」と言ってましたが、私は水の臭いがどうしても気になりました。
山の中を流れている川のイメージですが、上流部には牧場もありGoogleマップの航空写真で見ると川の直ぐ横に堆肥場らしきものも確認できます。
雨の降った直ぐ後なので、そこから・・・。
しかし、途中から瀞場が続くようになります。
水が黒いので、周りの景色が水面に鏡のように映り込みます。
まあ、それはそれで美しいのですが、鏡の瀞場が延々と続いていると不満を言い始める人たちもいます。(笑)
道北の雄の名に恥じない川だとは思いますが、他のメンバーの評価はあまり高くはなかったようです。
回りに道路も人工物も何もない、本当の自然河川としての魅力はありますが、川自体の楽しさで言えばシーソラプチ川やヌビナイ川の方が上かなって気はします。
でも、アネコの淵辺りの苔生した岩場が連続する様子は、見ごたえあります。
皆の様子を見ていると、この先例会で下ることは無さそうです。
一番の理由は「遠すぎる」と言うこと。
でも、札幌から釧路川に行くよりは近いのですけどね。
翌日、「せっかく遠くまで来たのだから、新しい川も下ってみましょう」とのI上さんの強い希望もあり、中頓別から浜頓別へと流れる頓別川を下ることに。
私は全然大丈夫なのですが、前日の徳志別川でさえ「瀞場が長すぎる」って文句を言っていた人達なのに、全部が瀞場みたいなこんな川を本当に下れるのでしょうか?
でも、こんな浅瀬ではサケの姿が沢山見られて楽しめます。
私はサケとカラフトマスの違いが良く分かりませんが、他の人の話しではカラフトマスらしいです。
小砂利の川底には産卵床らしき場所も沢山確認できました。
頓別川の水も、徳志別川と同じく茶色っぽい色をしていました。
道北の川の特徴なのでしょうか?
この写真、まさに「鏡の瀞場」ですね。
これにはビックリしました。
土の中に埋もれた流木。
この上は火山灰の層になっています。
道北のこの辺りにこれだけの火山灰を積もらせるのって、一体どこの山の噴火によるものなのでしょう?
数千年、もしかしたら数万年前の火山噴火で埋もれた樹木が、今になって現れてきたのだと思うと、感動しますね。
この傾斜した岩盤も面白いです。
一番低くなって水中に没するところは当然瀬になっています。
区間中、ここが一番激しい瀬でした。(笑)
寿橋から新川橋までのおよそ10キロのダウンリバー。
天気も良くて結構楽しめました。
新しい川を開拓するのって楽しいですね。
道内にはカヌーフィールドとして楽しめる川が、他にもまだ沢山あるような気がします。
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